★ 折り紙工作 ★

折り紙もね、好きなんですよ。
もちろん、多面体などの立体の折り紙です。
そっち系の本を見つけると、つい読みふけってしまいます。

でもこれは、大人になってからのこと。


子供のころは、今ほど器用じゃありませんし、
社交家なタイプとは180度違っていたので、
たとえ、折り紙の本があったとしても、

 1.不器用で上手に作れない。
 2.何度読んでも、そこの折り方が難しくて理解できない。
 3.相談しながら一緒に作ったりするお友達が、いない。
 4.誰かに聞くのは、なんかクヤシイ。
 5.聞いたとしても、やっぱり理解できないと、余計にクヤシイから、聞かない。


そんなワケで、一人黙々と、不細工なヤッコさんを折るしかないのでした。

中でも一番クヤシかったのは、
簡単なパーツをいくつか作って、立体に組み立てる折り紙でした。

最近【ユニット折り紙】と呼ぶものだと知りましたが。

パーツは作れるんです、なんとか。
当時の私に作れたのは、最大で6個。

2つ作って、向かい合わせに差し込んで、【座布団】。
周りの子が作っている、三角っぽいやつは、3つか4つでできるみたいなんだけど、
よく分からない。もちろん、聞かない。

がんばって6個作って、やっと、【サイコロ】。
かなり、まんぞく♪

ところが、周りの子たちは、みんなで協力してすごく大きいものを作ってる!

「そ、それ、何?なんてゆーの??」

勇気を出すことうんぬんより、興味が先に立って、思わず聞いてみる。

「にじゅーめんたい。(そんなのもしらないわけ??)」

ちょー上から目線のドヤ顔でした。

 え?なに、それ、にじゅーめんたいって、おりがみが20枚なの?
 20コの面があるの?
 おりがみのパーツは、20コひつようってことなの?
 あれ?その2つは同じ意味でいいのかなぁ??
 ね、ちょっと数えてみてたしかめていい?

とは、聞けず。
黙って引き下がるのでした。

最近になって、ユニット折り紙の本を読んだときに、
やっと、当時の謎が解けました。

あれは、【正二十面体】ではありませんでした。

正20面体の各面を底面とする三角錐で形成された【星形二十面体】で、
ユニットの必要数は、30でした。

もし、面の数(それぞれの三角錐の側面にあたる直角二等辺三角形)を数えたら、
3コ×20=60面あるわけです。

ユニット1つにつき、直角二等辺三角形が2つ分なので、
ユニットは、60面÷2=30個(折り紙30枚)必要なのです。

つまり、どっちも20じゃないんです。
でも彼女たちは【にじゅーめんたい】と呼んでたんです。

仮に、カタヤマと言う変な子に実際の数を数えられて、20じゃないことを指摘されたら、
説明がつかないんですよ!だからあの子たちは、意地でも私にさわらせなかったんですよ、きっと!
幼い少女たちはメンツを守るために必死だったんですよあぁなんてかわいらしいんでしょうね★

と言うことで、少女カタヤマの過去のイライラは、最近になって脳内解決しました。はーすっきり☆

そして現在、立体の折り紙は、大好きです。
【多面体】と【折り紙】のキーワードで、ビリビリ反応します。
本も色々熟読してます。

でも、どうしても、気に入らないというか、納得できない点があるんです。

あの頃より、ずっと器用になったし、色々理解も深まっているし、
折り方を考案した先生方にはとても敬意を払っております、が。

折り紙であるがゆえんの、悩みです。

複数枚が重なった部分に、厚みやたわみが生じるんです。
爪や定規やピンセットを駆使して、きっちり折っても、
2枚が4枚になったときの内側に、たわみが生じるのは避けられず、
それを「逃がす」方法を書いてあるような本には未だ出会えず、
それでもがんばってがんばって作って、組み立てた結果、

「立体のどこかの角に、すきまができている。」

のが、許せないし、納得できないんです。

こんな風に。

origami origami
(折り方は、前川淳 著『折る幾何学』日本評論社より【8分の4立方体】を参照。)

これは正方形折り紙6枚で折りますが、黄色&オレンジ&ピンクの角にすきまがあります。
この角のすきまをなくそうとすると、反対側の角に同じようにすきまができてしまうのです。
ぴっちり作りたいのに、できない、ジレンマ。あぁああああ~!!


そんなワケで、それが、今現在、私がこのHPで折り紙以外の「工作」を扱っている理由です。

ユニット折り紙の園部先生も、ビバ!折り紙の阿部先生も、大好きです。
ですから、趣味としては折りますが、それをドヤ顔で誰かに自慢するようなことはしません。

でもいつか、厚みやたわみをうまく逃がして、すきまなく誰でもキレイに折る方法が見つかったら、
自慢するかもしれませんけど☆


(2017.8.14)

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